Galileo Offline Maps

Google Mapsをオフライン環境で使いたい。脱獄アプリではxGPSOfflineMapsを紹介してきた。しかし、実は脱獄せずともGoogle Mapsのオフライン表示を実現可能なアプリがあるのだ。アドオン購入が必要となるが、前者2アプリよりも使い勝手は遥かに良い。
Galileo Offline Maps
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(2011年09月11日現在) 無料
[概要]

  1. iTunes App StoreよりiPhoneGalileo Offline Mapsをインストールする
  2. アドオンを購入する:Setting -> More Features -> "Import Maps from PC" (現時点 \170円)
  3. PC側で地図データを作成する (Mobile Atlas Creatorを使用 → 直リンク:MOBAC_1.8_Win.zip)
  4. 地図データのUSB転送:iTunes@PC側 → Galileo@iPhone側 (こちらの説明がわかりやすい)

[インストール手順]
下記のページに詳細説明アリ。ここに書くよりそちらを参照した方が手っ取り早い。

[Tips]
■1.xGPSOfflineMapsと比較し、かなりお手軽。自分の環境では、特に躓いた所がなかった。

■2.iTunes レビューやネットでの噂:最新版ではGoogle Mapsをダウンロードできない?
Galileo Offline Mapsは最新版でも全く問題ない。ただしMobile Atlas Creatorの最新Ver1.9では、Google Mapsをダウンロードできないらしい。Ver1.8以前のMobile Atlas Creatorで作成する必要があるようだ。とは言うものの。本家のGUIDEページには、ちゃんとVer1.8にリンクが貼られているんですよ。迷う事は何もないはずなのですが。はずなのですが。大事な事だから二回言いました。
■3.未アクティベーションの脱獄iPhoneではアドオンが購入できない
アイタタタ。Galileo云々以前に、未アクティベーションの脱獄iPhoneからはApple Storeで何も購入できないんですよ。これまでは、iTunesでアプリを購入→脱獄iPhoneにデータ転送、という手順で難を逃れて来ましたが。アドオン機能はiTunesを通して購入できず、iPhone本体からApple IDの認証を通して直接購入しなくちゃ駄目ナノデス。まいったな。アクティベートカードを購入して、入獄しますか(入籍ではない)。Galileoにはそれに見合う価値と可能性を秘めていると思うんだ。うん。

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(追記:2011.09.12)
アクティベーションの問題について解決。詳細は下記。

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(追記:2011.09.15)
Galileo Offline Mapsがバージョンアップ(→Ver2.0)。使用していて「あれ?」と思った。

iPod TouchにGPSナビをつけようと試行錯誤するスレ

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 22:03:57.07 id:i94QAuUz
Galileoのバージョンを2.0に上げたら
詳細なズームが出来なくなったんだけどオレだけ?

うちの環境も同じである。以前はGoogle Maps Zoom Level 19まで表示されていたはずなんだけど。GalileoがVer2.0になってから、Zoom Level 17までしか表示されていない。xGPSと同じか。Level19で作成した地図データはローカルを圧迫するだけなので、再作成した方がいいかもしれないね。Level 18/19を切り捨てれば、1/4以下になるはずだよ。きっと。

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(再記:2011.09.29)
と思ったら、再びバージョンアップ(→Ver2.0.1)。
バージョンアップの履歴を作るとこんな感じ。

  1. Ver 1.5 : Zoom Level 19
  2. Ver 2.0 : Zoom Level 17
  3. Ver 2.0.1 : Zoom Level 18


うーん。バグを消しこんだはずが、作りこんじゃった気がするよ。Level 17までしか取得してない地図において。ズーム最大(Level18)にして遷移させると、表示できない部分が出たり。おそらく、すぐにバージョンアップが来ると予想中。

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(記述:2011.09.17)
Mobile Atlas Creatorでデータを再作成。
[設定]

  • 取得範囲:上画像
  • Map Source : Google Maps
  • Zoom Levels: 0-17 (18/19のチェックを外す)
  • Atlas Settings > Format:RMAPS SQL Lite
  • Settingsボタン押下
  • Map Sources > Google Maps > Language (hl Parameter) : ja (←手入力)
  • Map Size : 1048575

[結果]
作成されたファイル名は、Custom Unnamed atlas.sqlitedb。この名前がGalileoに反映される。iTunesで転送する前に、リネームしておこう → Custom Tokyo atlas.sqlitedb (任意)

  • サイズ  :5.92 GB (6,358,429,696 バイト)

関東全域が入るように設定。これだけでも約6GBになるし、データ作成時間は12時間越えだった(確か)。うちのPCは3年前のモデルで、CPU:Core2 Duo@2.40GHz、メモリ4GBとそこそこハイスベック。それでも6GBのデータを扱うのはきついらしく、終盤はメモリ不足でカクカクした動きになる。Google Mapsのローカル取得には辛抱強さが必要だね。



[レビュー]
※画像は地図の詳細度を最大にしたもの。他地図アプリとの比較は下の方を参照。
・表示モード  :ノースアップ/ヘディングアップ
・ピンチ操作  :可
・地図詳細度  :Google Maps Zoom Level 17
・オフライン検索:不可
・評価     :★★★★★
アプリ本体は無料。ただし、そのままでの使用は貧弱そのもの。ブックマックのピンも立てられず、GPSロガー等の機能もなく。標準搭載のOpenStreetMapも日本を大雑把にしか表示できず。まさに貧弱の一語に尽きる。ディオ様に一蹴されます。立派な吸血鬼にはなれません。
このアプリのキモは、追加アドオンの購入にある。Import Maps from PC,Bookmarks,GPS Track Recordingという機能が用意されており、これらを購入することでその機能が追加される。その中でも秀逸なのが、インポート機能である。Google Mapsがオフラインで使用可能となるのだ。

操作性について、標準マップ(Google Maps)との比較で述べてみよう。ノースアップ、ヘディングアップとも表示可能である。ただし後者ヘディングアップでは、地図の文字ごと回転してしまう。たとえば南を向いた場合、地図上の文字は真っ逆さまとなる。この仕様は標準マップと同じであり、他アプリとの比較で唯一の短所と言えそうだ。ピンチイン・アウトの操作も、標準マップと全く同じである。Galileoはオフラインであるゆえ標準マップより読み込みが早く、快適に地図を遷移可能となる。
標準マップとの相違は二点。
一点めは、詳細度。標準マップではZoom Level 19まで表示できるのに対し、GalileoではLevel 17までである。機能上の制約とも言えるが、オフライン地図の設計思想としてこれを評価したい。というのも、iPhoneの小さい画面ではLevel 17以上必要ない。Level 18-19は近視眼過ぎて、実用の場面では却って見づらいのだ。加えて、Level 18-19までフォローすると、データサイズは16倍となる。(詳細度N+1は、データ量が詳細度Nの4倍) iPhoneの使用シーンを考慮したら、欲張らずよくぞ見極めたと賞賛したい。
二点めは、地図の表示領域。標準マップでは上部に検索バー、下部にツールバーが表示されるため、その分だけ地図の表示領域が狭くなる。Galileoは検索等の機能をアイコン化し、下部の詳細度バーも透過仕様によって地図の表示を大事にしている。地図ユーザーの心を掴んだ配慮である。と大絶賛したいところである。

総括として。Google Mapsをオフライン使用できる地図アプリの中では最強。OfflineMapsやxGPSを導入を目的として、脱獄しようかと検討している地図マニヤンにはヤメテオケと言いたい。無線LAN転送とか二次コンバートとか、血ヘド吐くから。こっちの方がずっと分かりやすいから。



[比較]
■1.標準マップ (オンライン地図)

左:Galileo Offline Mapsとの比較 右:詳細度最大 (Zoom Level 19)
iOS標準にして最強の地図アプリ。長所は説明不要であろう。他アプリと比較し弱い点は、上部検索バーや下部ツールバーが地図の表示領域を狭めてしまっている点。また文字列が埋め込まれているのか。ヘディングアップ機能で地図が回転すると、同じ方向に回転してしまう。(南に向くと地図上の文字が真っ逆さまとなる。紙地図と同じ)
地図の表現力、情報量とも圧巻の一語に尽きる。建築物を立体表示したり(川崎モアーズやさいか屋等)。地下街アゼリアを赤で塗りつぶし出入り口まで表現したり。詳細度最大では、建築物全ての名前を書き込んでいたり。理想的な地図と言える。ただし、そのためにデータ量は最大で扱いが困難。関東圏をLevel17で切り取ったデータでも6GB近くとなる。


■2.Yahoo! ロコ地図 (オンライン地図)

左:Galileo Offline Mapsとの比較 右:詳細度最大 (Zoom Level 19)
Galileoでの紹介では触れなかったけど。インポートデータ作成ツールMobile Atlas Creator1.8では、Yahoo Maps Japanもフォローしている。つまり、ロコ地図のインポートも可能なのだ。
ロコ地図は「Google提供の地図にYahoo Japanが情報を付加したもの」と思われる。地図表現はGoogleMapsとほぼ同じ。Yahoo!ロコの判断で、Googleとは違う情報を付加している感じだね。標準マップより劣るのは、ヘディングアップ表示機能。探してみた限りでは、ヘディングアップできず、ノースアップ固定表示のようだ。
特記事項は、Zoom Level 19での住所表記。セブンイレブンには"1-3"と薄い灰色で記載されている。凄い。芸が細かい。Galileoには取り込めないLevelではあるが。さらに圧巻なのが、地下街の地図。下段ツールバー「地下街」ボタンを押すと、川崎アゼリアの地図が表示される。これには驚いた。地下街って電波、入るのか?


■3.いつもNAVI JAPAN MAP (オンライン地図)

左:Galileo Offline Mapsとの比較 右:詳細度最大
いつもNAVIはゼンリンの提供する地図アプリ。こちらもベースとなる地図は、GoogleMaps,ロコ地図と同じようだね。あれ? GoogleMapsがゼンリンからデータ提供を受けているということなのか? 日本の地図アプリは確か、突き詰めれば大元はインクリメントPとゼンリンの2つだけだったような?
いつもNAVIの特徴は、詳細地図を抑えている点。英語表記が可能な点。地図アプリとしては可も無く不可も無く。







■4.MapFan For iPhone

左:Galileo Offline Mapsとの比較 右:詳細度最大
MapFanが素晴らしいのは、日本全国を2GB以下で収めている点にある。また地図をその場で回転させる事ができる。回転時、地図上の文字列が正しく表示される。(南が上になっても文字は逆にならない) 長所を列挙したらキリがない。オフライン地図では最強にして最高の品質。オフライン検索が可能になったら国内無敵の地図になる。恐ろしいコ。駄目だ。俺。3度の飯よりMapFanが好きなのかもしれん。お前より……とか言うと相方はガチで怒ります。冗談に聞こえないらしい。



■5.navico

左:Galileo Offline Mapsとの比較 右:詳細度最大
先にフォローしておくと、navicoはカーナビ専用アプリである。また仕様として、徒歩ナビには対応していないと明言されている。前提が違うから、他の地図アプリと比較するのは公平に欠ける所なんだけど。
徒歩ナビとしても応用できそうな地図の充実度。詳細地図は近視眼的過ぎて、車やバイクの運転には使えないレベルにまで達している。地図好きとしては喜ばしい限りである。正統派カーナビユーザーの目には、無駄に詳細で記憶領域を浪費していると映るかもしれませんな。オフライン検索の面では最強の地図アプリである。おっと。地図アプリじゃないんだっけ。